こんばんは、長尾隆史です。
私たちは、新潟 燕三条でステンレスカトラリー(ナイフ・スプーン・フォーク)を中心としたキッチン用品全般を卸売りしている(有)ナガオという企業です。
今回でVol.6。当初の宣言通り、不定期ではあるものの続いております。なんというか、やっぱり私は長い文章の媒体が好きなのでしょう。
ひとまず、弊社がらみでホットな話題といえば、どう考えてもキッチンラボの実店舗、『キッチンラボ 燕宮町店』のことについてでしょう。
2024年11月14日、ついにグランドオープンです。いえい。
場所は新潟県燕市宮町6-27
営業時間は午前11時から午後7時まで。
定休日は火曜日。
その他いろいろ情報はインスタで発信します。
https://www.instagram.com/kitchenlab_tsubame/
内容をちょう雑にいうと、カトラリーとキッチン用品の雑貨店です。前回コラムVol.5で構想中の考えを書いているので気になった方はそちらも合わせてどうぞ。その内容だったり、思想は今もあんまり変わっていませんので、計画通りっちゃあ、計画通りに進んでいるのかもしれませんが、渦中にいるときに客観視するのは難しいので、きっと俯瞰できるのはもっと先の話。
11月2日のプレオープン直前は仕事をするうえで、久々に『いやあ、けっこうきついなあ、これ』という感じになっていました。けれどまあ、その段階で9割がたを仕上げることができていたので、グランドオープン直前のこのタイミングでコラムを書いている余裕があるのです。いい意味での余裕ってだいじ。
さて、すこし丁寧に解説します。私のこの雑文やSNSなどを読んでくださっている方には周知の事実だと思いますが、私たちが商売を行っている、ここ、新潟県燕市はステンレスカトラリーの日本国内シェアでナンバーワンなのです。パーセンテージは相対的なものなので、洋食器組合か行政あたりが最新のデータを持っている。のかなあ。
で、冒頭でいつも書いているように、多種多様なステンレスカトラリーという存在は私たちの礎であり、事業の柱であり、すこし扇動的にいうのならば魂みたいなものです。その魂を、壁一面に叩きつけました。壁一面に200種類以上の種類が陳列されています。私の知る限り、このような規模感と見せかたでカトラリーを販売している場所はありません。たぶん、世界中で私たちしかできないことをやりました。弊社総合カタログにはその十倍、約2000種類以上のカトラリーの掲載があります。
おそらく、雑貨の小売業をやったことある方の目から見ると、どう考えても狂っているやりかたです。『どうして店の中で最高の場所にそんなに市場スケールの小さな品物ばかりを置くんだ』これから、何度も何度も異口同音の内容を私は問われることになるでしょう。
私ももうおじさんなので、いたずらにトゲトゲピリピリはしておらず、『いやあ、カトラリーの取り扱いが中心の問屋が店の母体なので』とか、にこやか且つ、月並みな返答をするでしょう。もちろん、昔のようなことはもうできない。ですが、見た目はおじさんでも、心中はまだ最前線で斬り合いたい。チリチリと皮膚を焦がすようなヒリヒリとした現場に触れていたい。身体の内にはなにかの燃えカスがまだくすぶっているのです。
ぜったいに、これは誰にもできない(やらない)。
だから、私たちはやるのです。
こんなにも、ステンレスカトラリーにはぼう大な種類があることは知っていました?かなりの燕三条ツウの方でも、おそらく認識はないはずです。
いわゆる、有名メーカーの工場(こうば)さんがやっている製品は氷山の一角です。海上で屹立している氷の塊はうつくしく、光を反射させて荘厳な景色をみせてくれます。だけれども、誰の目にもふれない海の中にはその何倍もの存在が眠っているのです。
あんまり抽象的に書いているとキリがないのでハッキリというと、私たちはこれまで表で光の当たっていない製品を外へと引っ張り出しました。もっとハッキリいうと『良いけど売りづらい商品』をたった6坪の店で大量に陳列しています。
べつに、全員が、全社がとはいいませんが、現代の生活雑貨店は店員の接客が極力必要のないように店舗オペレーションを作成しているように思えます。興味から購買に至るまでの道筋をお客さんが自ら辿れるような設計。名を、セルフサービスといいます(その是非は問いません)。
対して、キッチンラボ燕宮町店では、基本的には店員が接客を行うことを前提としています。こう言うとすこし強めすぎるのかもしれないので補足すると、『自分のペースで見て必要な時だけ声をかけるから。』のお客さんに対しては、もちろん押しつけがましいマネはしません。いちおう、遥か昔ですがアパレル小売業をやった名残りのカスがありますから。
異口同音かもしれませんが、良いけど売りづらい品物を売るには適切な接客が必要だと私たちは思っております。この、”適切な”ってのがまたくせ者なのはわかるんですけどね。
さて、ここまでで、私たちがステンレスカトラリーを売ることに対して真剣な想いがあることは伝わりましたでしょうか。どうかな。推敲せずに勢いだけで書いている文章だから。
まあいいか。で、もちのろんでステンレスカトラリー以外もお店にはあります。販売を行う全ての商品がカトラリーというのは狂気の沙汰ですから(いつかは商売度外視でやってみたい)。
抽象や比喩表現はなんとなく”っぽく見えますが”あんまりやりすぎるとダサいだけなのでここからはあんまり使いません。
キッチン用品全般については、こだわりプラス燕三条系の逸品たちと、東京かっぱ橋の道具街で置かれているようなThe調理道具が半々といったところでしょうか。価格帯は100円台から30000円くらいまでで広めですが、1000円までの商品が大半を占めているのではないかと思います。
ご来店時のおススメは、もちろん、弊社NAGAO製品もみてほしいのですが、カトラリーであればラッキーウッド(小林工業)、包丁であれば藤次郎、食器や茶器は折燕(アルチザン)あたりでしょうか。すみません、わりと高価なものばかりを言ってしまいました。細かいところまで知っている方は知っていると思いますが、”藤寅作”ではなく”藤次郎”が買えるお店はそんなにはないかと。
あとはなんでしょうかね、NAGAO製品のワイワイキッチン辺りをみて、和んでいただければこれ幸いといったところです。
オープン前の最初に言っておくと、私(長尾隆史)は基本的に水曜日しか店舗には立ちません。おっと、もちろん、やりたくないわけないじゃないですか。その辺はまあ、察していただけると大変助かります。日・月・木・金・土曜日は店長が勤務します。おじさんではありません。キッチンラボ燕宮町店のインスタを運営しているのが店長です。私はただの小間使いです。お店の中の領域に関しては店長に全ての権限があります。いつまでもおじさんがでしゃばっていてはいけません。どんどんと任せましょう。
そんな感じで(どんな感じだよ)始まりつつあるキッチンラボ燕宮町店。
私個人としてもまったく畑が異なる事業(育てる野菜が一緒なのが救い)をゼロから立ち上げるのはとてもいい経験になりました。まだまだ想定していな出来事がたくさん起こると思いますが、間違いなく今後の企業運営へと生かせそうです。
それでは、明日のご来店を心よりお待ちしておりますことを申し上げます。
今回はこの辺で、それではまた。
2024/11/13